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家の中の温度を快適なものに保つために必須の電化製品がエアコンです。特に夏や冬は頻繁にエアコンを使うことになりますが、省エネを考えていないとその消費電力や電気代はかなり大きなものになってしまいます。ここでは、エアコンで省エネをするためのエアコンの選び方について学んでいきましょう。
電気代はともかく、エアコンがどのくらいの電力を消費しているかはあまり気にしないのではないでしょうか。資源エネルギー庁が公表している情報※によれば、冷蔵庫や照明などをまとめた住宅内の家電製品のなかで、エアコンの消費電力が占める割合は7.4%となっています。数字だけ見ると大したことがないように思えるかも知れませんが、第1位の冷蔵庫が占める割合が14.2%であることを考えると、エアコンが占める割合も無視できない値であるといえます。
エアコンはそれぞれ性能が異なるので、エアコンで省エネしようと思ったらできるだけ燃費の良いエアコンを選ぶ必要があります。そこでひとつの目安となるのが、「APF」です。
APFとは「Annual Performance Factor=通年エネルギー効率」のことで、1年間に必要な冷暖房能力を1年間でエアコンが消費する電力量(期間消費電力量)で割った数値です。この数値が大きいほど、そのエアコンはエネルギー効率が高いということになります。そのため、省エネを目的にエアコンを選ぶ場合は、この数値を確認するといいでしょう。
エアコンを選ぶ際のもう一つの指標となるのが、省エネ基準達成率です。省エネ基準達成率とは、エネルギー消費効率「APF」および省エネルギー法に定める目標基準値に対する達成率のことです。この数値が大きいほど、省エネ目標を達成していると判断できます。この省エネ達成基準とAPFを併せて確認していけば、省エネ性能に優れたエアコンが見つかりやすくなるでしょう。
省エネ性能には、エアコンの機能も大きく影響します。人感センサー機能、フィルター自動洗浄機能、先読み運転機能は省エネに影響しやすい機能なので、エアコンを探すときはこれらの機能があるかどうかもチェックしておくとよいでしょう。
エアコンの性能自体は優れていても、取り付け位置がまずいとせっかくの性能を十分に発揮できないことがあります。天井埋込型エアコンを取り付ける際は、暖気が吹き下ろす真下は避けるべきです。壁掛けエアコンは冬の暖房時に暖気が真下に出るので、エアコンの真下に机やベッドを置かないようにしましょう。
適切な温度と風量設定は節約の基本です。環境省Webサイト「みんなで節電アクション」によれば、冷房なら設定温度を1℃上げれば約13%、暖房なら設定温度を1℃下げれば約10%の節約になるとされています。※
※参照:みんなで節電アクション!
(https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/setsuden/office/saving01.html)
いくらエアコンが高性能でも、メンテナンスをしないでいると性能は落ちやすくなります。エアコンが本来の性能を十分に発揮できるようにするためにも、フィルターの掃除をはじめとするメンテナンスは定期的に行いましょう。
室内温度を下げつつ省エネをするには、エアコンだけでなく扇風機やサーキュレーターの併用も効果的です。ただ単に冷気・暖気を出すだけでなく、空気を循環させることで効果的に室温を調整できるのです。
エアコンの省エネには、エアコン本体だけでなく室外機も重要です。室外機が狭い場所や手前にものが置いてある場所に設置されていると、冷房効率が落ちやすくなるのはもちろんのこと、エアコンの故障にも繋がる恐れがあります。