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住宅内で消費されるエネルギーを限りなくゼロに近づけた住宅「ZEH=ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」は、今後の住宅の標準形を目指す住宅モデルです。ZEHを実現するためには、太陽光初全システムた蓄電池システムなどを利用して、住宅内でエネルギーを生産するとともに、住宅内で消費するエネルギーを抑えることはZEH実現のための必須条件です。ここでは、省エネにはどんな方法があるのかを見ていきましょう。
エアコンの消費電力を抑える代表的かつもっとも直接的な方法が買い替えです。家電製品は性能が向上したものがどんどん発売されていますが、それはエアコンも同じこと。経済産業省資源エネルギー庁が公表している「省エネ性能カタログ2017年冬版」によれば、2007年時点のエアコンの年間消費電力1,076kwh、年間電気代29,052円※となっています。これに対し、9年後の2016年時点のエアコンは、年間消費電力902kwh、年間電気代2,4354円と、消費電力・電気代ともに確実に減少しているのです。そのため、古いエアコンを使い続けることはそれだけで電力の負担が増えるということになります。自宅のエアコンの年式が古い場合は、まず買い替えを検討してみましょう。
※参照:省エネ性能カタログ2017年冬版
(https://seihinjyoho.go.jp/frontguide/pdf/catalog/2017/winter2017.pdf)
最新のエアコンなら、どれでも消費電力を節約できるかというとそうではありません。最新式で、なおかつ節電に有効な機能を持っているかが重要なのです。エアコンの節電のために欲しい機能としては、人感センサー、フィルター自動洗浄機能、先読み運転機能などがあります。エアコンを選ぶ際には、これらの機能の有無をチェックしてみてもよいでしょう。
冷蔵庫は、性能というよりは使い方によって消費電力が大きく変わります。冷蔵庫の消費電力は、開閉回数や開いている時間に大きく影響されます。頻繁に取り出すものはなるべく手前に置いておくことで、開閉回数と開いている時間を減らすことができるのでおすすめです。開閉回数を減らすことで約12%、開いている時間を減らすことで約5%の省エネになった※というデータもあります。
※参照:日本電機工業会
(https://www.jema-net.or.jp/Japanese/ha/reizouko/knowledge4.html)
冷蔵庫は中に入れているものを冷やすのに電力を消費するので、中のものが冷えにくい状態だとより多くの電力を消費される場合があります。まず、冷蔵庫の中にギュウギュウに物が詰まっていると冷気の対流が起こりにくくなり、消費電力が増えやすくなります。また、できたての料理などの熱いものを入れるとやはり中が冷えにくくなります。そのため、冷蔵庫には十分なスペースを取ってものを入れる、熱いものは冷ましてから入れるといった工夫が有効です。
電化製品以外にも、間取りも省エネに影響を及ぼします。特に重要なのが風通しです。遮蔽物が多かったり窓が効果的に配置されていない間取りだと、屋内の風通りが悪くなり、熱や湿気がこもりやすくなります。そうなると屋内を快適な状態にするためにエアコンを頻繁に使わざるを得なくなり、結果、消費電力が増えてしまいます。間取りが悪いとエアコンの効率が悪くなりやすいので、新築の注文住宅を建てる際には風通しを十分意識しておきましょう。
お風呂に入るならたっぷりお湯を使いたいところですが、お湯の量が多ければお湯を沸かすためのガス代も大きくなります。そのため、お風呂で省エネをするためには過度にお湯の量を増やさない工夫も必要です。お湯の量を節約しつつかさを増すためには、お風呂に水を入れたペットボトルを入れるという手段も有効です。
お風呂のお湯を沸かし直すと、当然その分のガス代が増えてしまいます。そのため、なるべく追い焚きをしなくていいように家族全員がまとめて時間を空けずに入浴するようにしましょう。
照明から省エネを行うのに有効な方法としては、LEDライトに交換するのがいいでしょう。LEDライトは一般的な蛍光灯に比べ省エネかつ長寿命なので、長期的な視野で見ると省エネ生活に向いています。
暖房の燃料はガス・電気・灯油の3つですが、それぞれに特徴があります。ガスはLPガスの価格がリーズナブル、電気は火災の心配がない、灯油は備蓄が簡単にできるといったようにそれぞれ異なるメリットがあるので、自宅の設備や周辺環境に併せてベストな選択をしましょう。
※坪単価は公式サイト・SUUMOなどで、2019年12月時点、最も安価な省エネ住宅を調査