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ZEHなどの省エネ住宅は災害に強いため、ライフラインが寸断した場合の対策になりえます。今回は、省エネ住宅が災害に強い理由を紹介します。
省エネ住宅が災害に強いとされているのは何故なのでしょうか。省エネ住宅が災害時に強い理由は以下の通りです。
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)住宅は、停電時でも電力が使えるので災害に強いといえるでしょう。たとえば、太陽光発電システムなどの創エネ設備を設置している場合、停電時でも太陽が出ていれば電気を作り出すことができます。
また、蓄電池を設置している場合、非常用電源として使えるだけでなく、太陽光発電システムと連携して日中の余った電気を貯め、夜間の電力に回すことができます。
そのため、災害時にライフラインが寸断されたとしてもZEH住宅は電力使用可能であり、電気のある生活を持続しやすくなるのです。
省エネ住宅は断熱性が高いため、災害時の停電でも低い消費エネルギーで、家の中を効率よく快適な状態を保ちます。たとえば、真夏の停電時にエアコンをポータブル電源で動かす場合、再充電をしなければ長時間冷房し続ける事は容量的に厳しいでしょう。
しかし、家の断熱性能が高ければ、一度エアコンを起動できれば、家自体の構造が室温を保ちやすいことから、エアコンを切っても快適な状態を維持しやすくなります。ポータブル電源で給電する時間も短くすることができるため、ポータブル電源と断熱住宅は相性が良いといえるでしょう。
コロナ禍の影響下では、地震や津波による恐れがない場合、密になる避難所や避難場所だけでなく自宅生活も推奨されています。今後もこうした状況が続くとは考えにくいものの、災害時の避難生活を送る場合において、高い断熱性能と電力確保は考慮するべきポイントになってくるでしょう。
省エネ住宅は断熱性能が高いものが多く、通常の住宅に比べ少ないエネルギーで比較的快適な室温を保つことが可能です。そのため、光熱費などのランニングコストを抑えることができ、その分を貯蓄に回せば、災害時など万が一の時に対処できる経済的な余裕を得やすくなります。
エコキュートは夜中の深夜電力が安い時間帯に電気でお湯を沸かし、翌日分のお湯を溜めています。そのため、災害時に断水した場合、エコキュートから水を得ることができます。
水が確保できれば、例えばトイレの心配や並んで水を貰いに行く心配がなくなります。長期化するとエコキュートだけではまかなえませんが、およそ2~3日間の断水なら耐えられるとされています。
災害によってガス・水道・電気などのライフラインが寸断されると冷暖房は使えないため、避難生活時に高齢者や子どもは体調を崩す可能性が高くなります。
しかし、ZEHなどの省エネ住宅は天井や外壁、床下、窓などに高い断熱性のある部材を採用しているので、自宅での避難生活が可能な室内環境を維持し、体調悪化を防ぎやすくなります。
※坪単価は公式サイト・SUUMOなどで、2019年12月時点、最も安価な省エネ住宅を調査