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家の中の雰囲気を大きく左右する照明は、意外と電気代を使います。ここでは、省エネ住宅に住むなら知っておくと便利な照明の省エネ情報を、照明がどれだけ電気を使用するか?省エネできる照明選びや毎日の生活でできる照明の省エネ対策として、まとめてご紹介しています。
照明に使用する電球やランプはさまざまなタイプがあり、それによって消費する電気も異なります。一般的な家庭で使用する照明は主に以下の3つがあります。
例えば、54Wの白熱電球から12Wの電球形蛍光ランプに交換して年間2,000時間使用の場合は、年間の電気の省エネは84キロワットとなり、原油換算で21.17リットル、CO2削減量は41キロとなります。金額にして約2,270円が節約できます。
さらにこれを、54Wの白熱電球から9Wの電球形LEDランプに交換して年間2,000時間使用場合は、年間の電気の省エネは90キロワットとなり、原油換算で22.68リットル、CO2削減量は43.9キロとなります。金額にして約2,430円の節約となります。
参照元:資源エネルギー庁(https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/howto/lighting/)
ここまで電球やランプの種類で寿命や省電力を比較してみて一目瞭然ですが、コストパフォーマンスの良い電球やランプに変えるだけで、省エネになることが分かりました。ここからはもう少し具体的にご説明します。
消費電力は、白熱電球>電球形蛍光ランプ>電球形LEDランプと低くなっていきますので、まずは白熱電球を電球形蛍光ランプまたは電球形LEDランプに変えてみましょう。ほぼ同等の明るさの60W型相当の一般電球と電球形LEDランプの省エネ性を比較した場合、一般電球は54W、電球形LEDランプは約7.5Wとなります。
参照元:省エネ家電 de スマートライフ(https://shouene-kaden2.net/learn/eco_tec/light.html)
照明器具を交換することでも省エネは可能です。従来の点灯管付き蛍光灯器具をLEDシーリングライトに換えると、8畳タイプの場合で蛍光灯シーリングライト(FCL40+FCL30)では約68Wなのに対し、LEDシーリングライトでは約34Wに減ります。
デザインもさまざまなものがありますので、照明店などで色々と比較をしてみるといいでしょう。
高効率照明器具に変えるだけで省エネになるものもあります。まずは明るさを調整できる調光機能タイプ。LED照明器具やHf蛍光灯器具のシーリングライトに付いている機能で、読書や裁縫など手元をよく見たい時には100%の明るさで使用し、映画などを鑑賞する時は10%の明るさにするなど、用途に合わせて調整が可能です。暗くするほど節電もできる便利な機能です。
また、部屋の明るさを感知して自動で調光してくれる自動調光機能タイプもあります。
こちらはセンサーで点灯と消灯をするタイプです。夜道を歩いていると突然駐車場のライトが点灯するような経験をされた方も多いと思いますが、これもセンサータイプの一つです。主にガーデンライトや玄関灯、ガレージライト、廊下の足元灯などに使用されています。
人感センサーなしのものを1日約10時間点灯した場合は約100ワット、人感センサーありのものを1日約2時間点灯した場合は約20ワットと、およそ80%の節電となります。(※10Wの玄関灯、電球型蛍光ランプで計算)
参照元:省エネ家電 de スマートライフ(https://shouene-kaden2.net/learn/eco_tec/light.html)
手軽にかしこく省エネするのであれば、はやりLEDがおすすめです。LEDの省エネ力や寿命はこれまでの説明でもお分かりかと思いますが、LEDには他の魅力もあります。それは、赤外線や紫外線がほとんど含まれないこと。他の電球やランプと比較しても、壁紙や絵画などの退色・劣化がしにくいのです。また虫は紫外線に寄ってきますが、LEDなら比較的誘引されにくいとされています。(※一部の虫には効果がありません)玄関灯などの内部に虫が入られることを避けたい人にもおすすめできるでしょう。
※参照元:富士メディシィエ(https://fujimedica.com/led-insect-floodlight-parking)
そして点灯から明るくなるまで時間もかかりませんし、点灯と消灯の繰り返しに強いこともメリットです。また水銀を使用していないので、地球環境にもやさしい照明と言えるでしょう。
家中どの部屋も同じ明るさの同じ色の照明にする必要はありませんし、そうしている家もあまりないでしょう。ゆったりとくつろぎたいリビングルームと、作業に集中したいキッチンで同じ明るさは必要ありません。そのような各部屋のニーズに合わせて照明も使い分けることで、上手な省エネを実践することが可能です。
光のタイプには一般的に電球色、昼白色、昼光色の3つがあります。電球色は暖かみのあるオレンジ系の色で、くつろぎたいリビングルームや料理の見栄えをよくすることからもダイニングルームに使用するといいでしょう。昼白色は太陽光に近い自然光の下にいるような光です。色を忠実に見せてくれるので、化粧台や洗面室などに向いています。昼光色はやや青みがかった明るい光で、作業が必要な勉強部屋などにおすすめです。
照明器具や機能での省エネも可能ですが、手軽なのはやはり電球を省エネタイプに変えること。今お使いの電球が切れたら、LEDにしてみてもよいでしょう。初期費用は高めですが、省電力も少なく寿命が長いので、長い目で見ると大きな省エネになります。
LEDにも色味の異なるものがあるので、それぞれのお部屋に合ったLEDを探すといいでしょう。
当然のことですが、照明の使用時間を短くすることは、それだけで省エネとなります。
点灯時間を短くした場合にどれだけ省エネできるかを具体的に見てみましょう。例えば、
このように、毎日の生活の点灯時間を少しでも減らすことで、照明の省エネは可能です。早寝早起きなど、なるべく照明を使用せずに生活できるライフパターンにして、家計も体も健康になれば一石二鳥ですね。
参照元:資源エネルギー庁(https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/howto/lighting/)
※坪単価は公式サイト・SUUMOなどで、2019年12月時点、最も安価な省エネ住宅を調査